さではじまる用語
101 語
- 所得弾力性しょとくだんりょくせい
所得弾力性は、所得が1%変化したとき需要量が何%変化するかを示す指標です。正常財は正、劣等財は負です。必需品は1未満、奢侈品は1超になりやすいです。
- 新近効果しんきんこうか
新近効果は、リストの末尾付近の項目が、直後の再生で優位に思い出される現象です。短期記憶(ワーキングメモリ)への保持が説明に使われます。時間を空けると弱まります。
- 新古典派経済学しんこてんはけいざいがく
新古典派経済学とは、限界分析や効用最大化、均衡価格の考え方を中心に、19世紀後半以降に体系化された経済学です。現代のミクロ経済学の基盤の多くをなします。消費者と企業の合理的選択から市場均衡を導くアプローチが特徴です。
- 心身症しんしんしょう
心身症は、心理的ストレスや感情が身体症状として現れる状態です。器質的病変がない場合も、痛み・消化器症状・頭痛などは実在します。心身医学で統合的に扱います。
- 心的回転しんてきかいてん
心的回転は、心の中で物体の向きを回転させて比較する空間認知能力です。シェパードとメツラーです。反応時間が回転角度に比例することが示されました。
- 心理測定しんりそくてい
心理測定は、知能・性格・態度などを尺度やテストで数値化する心理学の分野です。信頼性、妥当性、標準化が品質の鍵といった側面が挙げられます。採用、教育、臨床で広く使われるといった側面が挙げられます。
- 心理的リアクタンスしんりてきリアクタンス
心理的リアクタンスとは、自分の自由が制限されたと感じたときに、それに反発して逆の行動を取りたくなる心理のことです。「駄目と言われるほどやりたくなる」現象です。選択の自由が脅かされたと主観することが前提で、説得や規制設計が逆効果になることもあります。
- 自己概念じこがいねん
自己概念は、自分はどのような人間かについての信念の総体です。複数の側面(学生、親、友人)から構成といった側面が挙げられます。自己概念の脅威は防御を招きます。
- 自己効力感じここうりょくかん
自己効力感とは、ある課題を自分はうまく遂行できるという見込みや信念のことです。バンデューラが提唱し、教育や健康行動の変容で重要な概念です。高いほど困難な課題にも取り組みやすく、成功体験、モデルとなる他者、言葉による励まし、落ち着いた身体状態などが源泉になります。
- 自己実現じこじつげん
自己実現は、自分の潜在能力を発揮し、意味ある人生を生きるプロセスです。マズローの欲求段階の頂点です。人間性心理学の理想像です。
- 自己奉仕バイアスじこほうしバイアス
自己奉仕バイアスは、成功は自分の能力、失敗は外部要因に帰属する傾向です。自尊保護です。過信や学習機会の喪失にもつながります。
- 事前コミットじぜんコミット
事前コミットは、選択が可能なうちに将来の行動を制限し、望ましい結果を得ようとすることです。コミットメントデバイスの理論的側面です。時間的不一貫性への古典的対策です。
- 自尊心じそんしん
自尊心は、自己の価値についての全体的な評価感情です。高すぎ、低すぎは問題といった側面が挙げられます。自己奉仕バイアスと関連です。
- 実質金利じっしつきんり
実質金利は、名目金利から期待インフレ率を差し引いた、購買力ベースの金利です。貯蓄、投資の実質的なインセンティブといった側面が挙げられます。マイナス実質金利は現金保有のコストを意味します。
- 自動安定装置じどうあんていそうち
自動安定装置は、景気が悪化すると自動的に総需要を支え、好況時には抑制する財政の仕組みです。累進税、失業保険、生活保護などといった側面が挙げられます。議会決議なしに景気を緩和します。
- ジニ係数ジニけいすう
ジニ係数とは、所得や資産の不平等の程度を0から1の一つの数値で表す指標です。0に近いほど平等、1に近いほど不平等が大きいことを示します。ローレンツ曲線から導かれ、国際比較でよく使われます。
- 重商主義じゅうしょうしゅぎ
重商主義とは、近世ヨーロッパで盛んだった、貿易黒字と貴金属の蓄積を国の富とみなす経済思想です。輸出を奨励し輸入を抑える政策と結びつきました。国家の競争を貿易戦として捉え、植民地や保護貿易を正当化する理論でもありました。
- 需要と供給じゅようときょうきゅう
需要と供給とは、市場で買い手の需要と売り手の供給が釣り合うところで、価格と取引量が決まるという考え方です。経済学で最も基本的な枠組みの一つです。一般に価格が上がれば需要は減り、供給は増える傾向があります。
- 需要の法則じゅようのほうそく
需要の法則は、他の条件が同じなら、価格が上がると需要量は減り、下がると増えるという経験則です。需要曲線が右下がりになる主因です。ヴェブレン財やギッフェン財は例外として議論されます。
- 馴化じゅんか
馴化は、繰り返し同じ刺激を受けると反応が弱まる学習過程です。感作と対になります。アラーム音に慣れるなどです。
- 循環的失業じゅんかんてきしつぎょう
循環的失業は、景気循環の低迷期に需要不足で生じる失業です。実際の失業率が自然失業率を上回る部分と関連づけられます。財政、金融政策の主要な標的といった側面が挙げられます。
- 準備率じゅんびりつ
準備率は、銀行が預金に対して中央銀行に預け入れなければならない準備の割合です。準備率を下げると貸出余力が増えます。近年は公開市場操作の方が政策手段として重要な国が多いです。
- 純輸出じゅんゆしゅつ
純輸出は、輸出額から輸入額を引いた、対外需要の純増分です。GDPの構成要素(Y=C+I+G+NX)です。為替レート、世界景気、貿易政策で変動といった側面が挙げられます。
- 乗数効果じょうすうこうか
乗数効果は、政府支出や投資の増加が、所得・消費の連鎖を通じて最初のショックより大きなGDP増に波及する効果です。限界消費性向が高いほど乗数は大きいです。財政政策の効き目の理論的根拠です。
- 状態依存記憶じょうたいいぞんきおく
状態依存記憶は、学習時と同じ生理的・心理的状态にあると、記憶の検索が改善する現象です。薬物状態、気分、文脈の一致効果と関連といった側面が挙げられます。文脈依存記憶、試験不安と学習環境、再現性の注意といった側面からも、この概念が研究されています。
- 情報的影響じょうほうてきえいきょう
情報的影響は、曖昧な状況で他者の判断を正しい情報源として受け入れる影響です。アッシュでも一部は本当に相手を信じたとされます。危機時の集合知にもです。
- 人的資本じんてきしほん
人的資本とは、教育、訓練、健康、経験によって人に蓄積された技能や知識のことです。労働の質を高め、将来の所得や生産性に影響します。学校への投資や企業研修は、人的資本への投資とみなされます。
- スキーマスキーマ
スキーマは、過去の経験から形成された、世界・自己・他者についての認知的枠組み(知識構造)です。新情報の解釈を早めるが、ステレオタイプや記憶の歪みも生みえます。脚本(レストランでの行動順序)、自己スキーマ、認知療法で修正対象といった側面からも、この概念が研究されています。
- スクリーニングスクリーニング
スクリーニングとは、相手のタイプや能力を見分けるために、情報を集めたり試したりする側の行動です。シグナリングと表裏の関係にあります。企業が試験や面接、インターンシップで応募者を選別するのが典型です。
- スタグフレーションスタグフレーション
スタグフレーションは、景気停滞(スタグネーション)とインフレが同時に起きる状態です。1970年代オイルショック後に注目です。総需要政策だけでは対処が難しいです。
- ステレオタイプステレオタイプ
ステレオタイプは、集団メンバーについての、過度に一般化された信念です。認知の効率化でもあるが、偏見、差別の認知基盤といった側面が挙げられます。ステレオタイプ脅威で成績が下がります。
- ステレオタイプ脅威ステレオタイプきょうい
ステレオタイプ脅威は、自分に当てはまる否定的ステレオタイプを意識すると、パフォーマンスが実際に低下する現象です。スティールとアロンソンです。少数派、女性の数学などで実証といった側面が挙げられます。
- ストループ効果ストループこうか
ストループ効果は、色名の意味と文字の色が一致しないとき、色の命名が遅くなる現象です。自動的な読みが色判断を妨害します。注意制御、競合の古典的実験といった側面が挙げられます。
- ストレスストレス
ストレスは、要求(ストレッサー)が対処資源を上回ると感じられるときの心的・身体的反応です。ヤーキーズ・ドットソン法則のように適度な覚醒は有効だが、過度は健康を損ないます。コーピング・社会的支援、バーンアウトへの経路、認知的評価が媒介といった側面からも、この概念が研究されています。
- 制御の錯覚せいぎょのさっかく
制御の錯覚は、実際には制御できない事象についても、自分に影響力があると感じる傾向です。ギャンブルや投資で「自分のやり方」に意味を見出します。過信と結びつきます。
- 生産可能性境界せいさんかのうせいきょうかい
生産可能性境界は、与えられた資源・技術の下で生産できる財の組み合わせの上限を示す曲線です。境界上は効率的、内側は余裕あり、外側は現時点では不可能です。機会費用は境界の傾きで読めります。
- 生産者余剰せいさんしゃよじょう
生産者余剰は、売り手が受け入れる最低価格と実際の受取価格の差の総和です。供給曲線と市場価格の間の面積で表されます。価格上昇で増え、コスト低下でも増えます。
- 生産性せいさんせい
生産性とは、投入した労働や資本に対して、どれだけの産出が得られるかを表す概念です。同じ時間でもより多く、より良いものを作れるかどうかの尺度です。技術、技能、組織の仕組み、設備の質が生産性を左右します。
- 生産要素せいさんようそ
生産要素とは、財やサービスを生み出すために投入される資源の総称です。古典的には土地、労働、資本に加え、企業家精神が挙げられます。どの要素が不足しているかで、成長のボトルネックは変わります。
- 精神動力せいしんどうりょく
精神動力は、無意識の衝動・防衛・幼少期の経験が現在の感情や行動を動かすという心理学的見方です。精神分析の系譜です。抑圧・投影・転移などの概念で内面の葛藤を理解します。