心理学
152 語
- 愛着理論あいちゃくりろん
愛着理論とは、乳幼児が養育者との間に結ぶ情緒的な絆が、その後の対人関係の土台になる、という理論です。ボウルビィが提唱しました。安全型、不安型などの愛着スタイルは、大人の親密関係にも影響しうると研究されています。
- 足場の法則あしばのほうそく
足場の法則は、小さな依頼に応じた後、より大きな依頼にも応じやすくなる説得技法です。一貫性原理です。自己概念へのコミットメントが媒介です。
- アッシュの同調実験アッシュのどうちょうじっけん
アッシュの同調実験は、明らかに正しい線の長さ判断でも、集団が誤答すると被験者が同調する実験です。規範的圧力の力を示しました。少数の同盟者がいると同調は減ります。
- 暗黙記憶あんまつきおく
暗黙記憶は、意識的な想起なしに、過去の経験が行動や判断に影響する記憶です。プライミング、手続き記憶、条件反射などといった側面が挙げられます。明示的記憶とは別経路です。
- 意味記憶いみきおく
意味記憶は、個人的なエピソードから切り離された、事実・概念・言語の知識の記憶です。「パリはフランスの首都」——いつ覚えたかは不明でも知っています。ネットワークモデル、スキーマ・プロトタイプ、認知地図の一部といった側面からも、この概念が研究されています。
- 印象操作いんしょうそうさ
印象操作は、他者から望ましい印象を与えるよう、自己の言動を整える戦略です。ゴッフマンのドラマトゥルギーです。面接、SNS、日常の礼儀も含むといった側面が挙げられます。
- エピソード記憶エピソードきおく
エピソード記憶は、自分が経験した出来事を、時間・場所・文脈とともに記憶するシステムです。自己と結びついた回想です。海馬が重要です。
- 演繹推論えんえきすいろん
演繹推論は、前提が真なら結論が必ず真になる論理的推論です。シラログス(三段論法)です。数学、法の形式推論といった側面が挙げられます。
- 援助行動えんじょこうどう
援助行動は、困っている他者を助ける具体的な行動です。ラタネとダーレイのモデル——注意、判断、決定の段階といった側面が挙げられます。共感、技能、コストが影響といった側面が挙げられます。
- オペラント条件づけオペラントじょうけんづけ
オペラント条件づけとは、行動の結果として与えられる報酬や罰によって、その行動の出現頻度が変わる学習のことです。スキナーが体系化しました。正の強化、負の強化、正の罰、負の罰を区別し、報酬の出し方(強化スケジュール)も行動に影響します。
- 確証バイアスかくしょうバイアス
確証バイアスとは、自分の信念や仮説を支持する情報ばかり集め、反証を軽視してしまう傾向のことです。意思決定の質を下げる代表的な認知バイアスです。自分に都合のよいニュースだけを見たり共有したりしやすく、SNSのフィルターバブルと相まって強まることもあります。
- 活性化拡散かっせいかかくさん
活性化拡散は、記憶ネットワークで一つの概念が活性化すると、関連概念へ活性化が伝わるモデルです。意味記憶の検索、プライミング、連想の説明に使われるといった側面が挙げられます。セマンティックネットワーク、false memoryの連鎖、創造の連想段階といった側面からも、この概念が研究されています。
- カテゴリ化カテゴリか
カテゴリ化は、対象を共通のグループに分類し、効率的に思考・記憶する認知過程です。基本レベルカテゴリ(「犬」)が最も使われやすいです。学習と推論の基盤です。
- 感作かんさ
感作は、刺激を繰り返すと反応が強まる学習過程です。痛み、アレルギー、トラウマ想起で見られるといった側面が挙げられます。馴化と逆の適応です。
- 干渉説かんしょうせつ
干渉説は、他の記憶が学習や検索を妨げることで忘却が起きるとする説です。順向干渉(古いが新しいを妨げる)と逆向干渉(新しいが古いを妨げる)です。類似リストの学習、文脈変化で軽減、多重リスト学習の困難といった側面からも、この概念が研究されています。
- 感情かんじょう
感情は、喜び・怒り・恐れ・悲しみなど、主観的体験と生理反応・表現を伴う心理状態です。認知評価、身体反応、行動傾向が絡むといった側面が挙げられます。動機づけや意思決定の中心的な位置づけです。
- 感情知能かんじょうちのう
感情知能は、自分と他者の感情を認識し、調整し、対人関係に活かす能力です。サロウェイとマイヤーが体系化です。リーダーシップ、教育で注目されたといった側面が挙げられます。
- 感情伝染かんじょうでんせん
感情伝染は、他者の感情表現に触れて、自分も同様の感情が引き起こされる現象です。ミラーニューロン、表情模倣などが機序といった側面が挙げられます。集団パニックやムードの拡散です。
- 外集団がいしゅうだん
外集団は、自分が所属しない他の集団です。外集団同質性効果——「彼らはみんな同じに見える」——が生じやすいです。接触仮説の対象、ステレオタイプの標的、共感の距離といった側面からも、この概念が研究されています。
- 外集団同質性がいしゅうだんどうしつせい
外集団同質性は、外集団のメンバーは互いによく似ていると知覚し、内集団ほど多様性を認めない傾向です。「彼らはみんな同じ」という見方です。ステレオタイプの維持を助けります。
- 外発的動機づけがいはつてきどうきづけ
外発的動機づけは、報酬・評価・罰など活動外の結果から行動が生じる動機です。組織や学校では不可欠です。ただし内発的動機とのバランス設計が必要です。
- 学習的楽観主義がくしゅうてきらっかんしゅぎ
学習的楽観主義は、悲観的な説明スタイルを、より適応的な楽観的スタイルに変えていく訓練・理論です。セリグマンが提唱です。帰属のスタイル(永続性・普遍性・内的)を修正します。
- 気質きしつ
気質は、生得的・早期から見られる、感情反応や活動性の個人差です。パーソナリティの生物学的基盤とされます。養育(nurture)と相互作用します。
- 帰属理論きぞくりろん
帰属理論は、他者や自分の行動の原因を、内的要因(性格)か外的要因(状況)かに帰属する心理過程を研究します。ハイダー、ケリー、ワイナーといった側面が挙げられます。基本的帰属の誤りが代表的バイアスです。