はではじまる用語
45 語
- ハイパーインフレハイパーインフレ
ハイパーインフレは、物価が極端に速いペースで上昇し、貨幣の信頼が崩壊するインフレです。月率50%超などの定義もあります。現金が紙くず化し、物々交換や外貨化が進みます。
- ハロー効果ハローこうか
ハロー効果とは、ある目立つ特徴(外見、肩書き、ブランドなど)が、その人や物全体の評価にも及ぼしてしまう現象です。後光効果とも呼ばれます。採用面接や製品レビューでも、一つの好印象が総合評価を押し上げることがあります。
- ハーフィンダール指数ハーフィンダールしすう
ハーフィンダール指数は、市場シェアの二乗和で市場集中度を測る指標です。0に近いほど分散、1に近いほど独占的です。企業結合審査で参照されます。
- パレート効率性パレートこうりつせい
パレート効率性とは、誰か一人でも損をさせることなく、他の誰かの状況を改善できる余地がもうない資源配分の状態です。効率性を測る基準の一つです。パレート改善可能なら、まだ誰かが得をして誰も損しない変更が残っていることになります。
- パーソナリティパーソナリティ
パーソナリティは、個人の思考・感情・行動の比較的安定したパターンです。ビッグファイブなど特性モデルで測定です。気質と経験の相互作用で形成されます。
- 比較優位ひかくゆうい
比較優位とは、他者より相対的に低い機会費用で生産できる財に特化すると、全体の利益が増えるという原理です。絶対的に得意でなくても貿易は互恵的になりうることを示します。リカードが体系化し、自由貿易論の理論的な土台の一つになりました。
- 否定的バイアスひていてきバイアス
否定的バイアスは、同等の良い情報より悪い情報に注意と記憶を割く傾向です。損失回避と方向性は似るが、情報処理全般に及びます。メディア、評価、人間関係に影響といった側面が挙げられます。
- 非人間化ひにんげんか
非人間化は、他者を人間としての完全な尊厳を持つ存在ではなく、物や動物のように扱う認知・言説です。攻撃、差別、戦争犯罪の心理前提といった側面が挙げられます。共感の遮断です。
- ヒューリスティックヒューリスティック
ヒューリスティックは、完全な分析より速く結論に至るための経験則・短絡法です。行動経済学のヒューリスティックと重なります。多くは適応的だが、バイアスも生みます。
- 貧困ラインひんこんライン
貧困ラインとは、最低限の生活を営むために必要な所得や支出の目安を線引きした基準のことです。これを下回る世帯を貧困世帯とみなします。国や時代によって設定方法は異なり、相対的貧困(社会の中央値からの距離)と絶対的貧困(生存に必要な水準)を区別します。
- ビッグファイブビッグファイブ
ビッグファイブとは、性格を開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の五つの因子で捉える特性論です。タイプ分けではなく、連続的な次元として測定します。性格研究で広く使われ、遺伝と環境の両方が各因子に影響します。
- ピーク・エンドの法則ピークエンドのほうそく
ピーク・エンドの法則は、体験の評価は全体の平均ではなく、最も強い瞬間(ピーク)と終わり方(エンド)で決まりやすいという法則です。カーネマンの経験的效用研究です。医療、サービス設計に応用されるといった側面が挙げられます。
- 不安ふあん
不安は、将来の脅威や不確実性に対する持続的な緊張・心配の感情状態です。適度な不安は準備を促すが、過度は回避や身体症状を招きます。なお、これは学習性無力感とは切り分けて考える必要があります。
- フィッシャー効果フィッシャーこうか
フィッシャー効果は、長期的に名目金利は実質金利と期待インフレ率の和に近づくという関係です。インフレ期待が上がれば名目金利も上がります。貨幣中立性の金利版です。
- フィリップス曲線フィリップスきょくせん
フィリップス曲線は、失業率と物価上昇率(インフレ)の短期的なトレードオフ関係を示す概念です。当初は逆相関とされたが、期待形成を入れると長期では垂直になりうるとされます。スタグフレーションで疑問視、中央銀行の政策判断に影響、供給ショックでシフトといった側面からも、この概念が研究されています。
- 服従ふくじゅう
服従は、権威者の指示に従い、自分の判断より命令を優先する行動です。ミルグラム実験が衝撃的に示しました。制度、制服、責任の分散が従属を増すといった側面が挙げられます。
- 符号化ふごうか
符号化は、経験や情報を記憶システムに登録・変換する初期の認知過程です。注意、意味づけ、整理の深さが、その後の想起のしやすさを決めるといった側面が挙げられます。浅い処理と深い処理、エンコード特異性、学習戦略の核心といった側面からも、この概念が研究されています。
- 双子の赤字ふたごのあかじ
双子の赤字は、財政赤字と経常収支(貿易)赤字が同時に拡大する現象です。国内支出が強く輸入が増えると両方が悪化しえます。為替・金利政策の制約になります。
- 不注意盲ふちゅういもう
不注意盲は、注意を他に向けている間、目の前の顕著な刺激を見逃す現象です。ゴリラ実験が代表例です。マルチタスク、歩きスマホの危険性の認知基盤といった側面が挙げられます。
- フリーライダーフリーライダー
フリーライダーは、費用を負担せずに他人が提供する便益を享受する行為者です。公共財の供給不足の原因です。税制や会費で強制的に費用分担する仕組みが必要になりえます。
- フレーミング効果フレーミングこうか
フレーミング効果は、同一の情報でも提示の仕方(枠組み)によって判断が変わる現象です。90%生存率と10%死亡率は同じだが反応が異なります。プロスペクト理論の参照点と関連です。
- フローフロー
フローとは、活動に完全に没入し、時間の経過を忘れてしまうような心理状態のことです。チクセントミハイが提唱し、幸福や創造性の研究で重要視されています。挑戦の難しさと自分の能力が釣り合うときに生じやすく、明確な目標とすぐに返ってくるフィードバックも条件になります。
- 分業ぶんぎょう
分業とは、作業を細かく分け、各人が専門の工程を担当する生産の仕組みです。アダム・スミスが針の製造例で示したように、分業は熟練と効率を高めます。一方で、工程ごとの依存関係も深まり、一つの工程が止まると全体に影響が広がります。
- プライミングプライミング
プライミングは、先行刺激が、後続の反応を無意識的に速めたり偏めたりする現象です。意味的、知覚的、感情プライミングなどといった側面が挙げられます。暗黙記憶の表れです。
- プラシーボ効果プラシーボこうか
プラシーボ効果は、実質的な薬理作用のない介入でも、期待や治療文脈により症状が改善する現象です。臨床試験の対照に不可欠です。信頼関係、儀式、期待がメカニズムの一部といった側面が挙げられます。
- プリンシパル・エージェントプリンシパルエージェント
プリンシパル・エージェント問題は、依頼者(プリンシパル)と代理人(エージェント)の利益が一致しないときに生じる契約・監視の問題です。株主と経営者、患者と医師などです。モラルハザードと情報の非対称性が中心的な位置づけです。
- プロスペクト理論プロスペクトりろん
プロスペクト理論とは、人が利益と損失を絶対額ではなく、基準点からの変化として評価し、損失を同じ大きさの利益より重く感じる、という理論です。カーネマンとトベルスキーが提唱しました。期待効用理論が仮定する「常に合理的な選択」とは異なる、実際の判断のずれを記述するモデルとして大きな影響を与えました。
- プロトタイププロトタイプ
プロトタイプは、カテゴリの最も典型的な代表例であり、所属判断の基準になる認知構造です。ロッシュの研究です。スパロウは鳥の典型、ペンギンは非典型——帰属の速さが異なります。
- 平均費用へいきんひよう
平均費用は、総費用を産出量で割った1単位あたりの費用です。固定費と変動費の両方を含みます。限界費用と平均費用の関係で企業の損益分岐が読めります。
- 変化盲へんかもう
変化盲は、画面や場面の大きな変化があっても、注意が向かなければ気づかない現象です。シムンズの実験で有名です。注意の限界と世界の表象の疎さを示します。
- 偏見へんけん
偏見は、根拠の不十分な否定的態度や感情で、特定集団を評価することです。ステレオタイプ(認知)、偏見(感情)、差別(行動)の連鎖といった側面が挙げられます。暗黙連想でも測定、接触・共同目標で減少、制度と文化の影響といった側面からも、この概念が研究されています。
- 変動費へんどうひ
変動費は、産出量に応じて増減する費用です。原材料、出来高給、電力などといった側面が挙げられます。短期の供給停止判断では、価格が平均変動費を下回ると操業を止めります。
- ベルトラン競争ベルトランきょうそう
ベルトラン競争は、寡占企業が数量ではなく価格を同時に設定するゲームモデルです。同質財・一定費用では限界費用価格に競り下げ、ジトナ結果(完全競争価格)になることが示されます。価格設定ゲーム、差別化があると価格競争は緩む、クールノー競争と対比といった側面からも、この概念が研究されています。
- 補完財ほかんざい
補完財は、一緒に使うほど価値が高まる財の組み合わせです。一方の価格が下がると他方の需要も増えます。交差弾力性が負です。
- ホットハンドの誤謬ホットハンドのごびゅう
ホットハンドの誤謬は、ランダムな連続成功のあと、次も成功しやすいと過信する誤りです。バスケの「手が熱い」感覚です。実際は独立に近い場合も多いが、人はパターンを見出します。
- 保有効果ほゆうこうか
保有効果は、自分が既に持っているものを、同じ市場価値の未取得品より高く評価する傾向です。売却価格>購入価格のWTA-WTPギャップとして実証されます。損失回避の一形態です。
- 禀赋効果ほんふこうか
禀赋効果は、行動経済学で議論される、所有が価値評価を高める効果の別表現(endowment effect)です。日本語訳は「禀赋効果」です。保有効果と同義で使われることが多いです。
- 防衛機制ぼうえいきせい
防衛機制は、不安や衝動から自我を守るための無意識的な心理的戦略です。抑圧、投影、合理化、昇華などといった側面が挙げられます。短期は保護、長期は問題固定化もです。
- 貿易ぼうえき
貿易とは、国境を越えて財やサービスを交換することです。各国が比較優位のある分野に特化し、相互に取引することで、世界全体の生産が増えると説明されます。輸出と輸入は国際収支の重要な部門で、関税や為替レートが現実の条件を変えます。
- 貿易赤字ぼうえきあかじ
貿易赤字は、輸入が輸出を上回り、貿易収支がマイナスである状態です。国内需要の強さや通貨高、資源輸入依存などが背景になりえます。双子の赤字の一翼です。