ミクロ経済学
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- 取引コストとりひきコスト
取引コストは、個別の市場取引ごとに発生する調整・契約・執行のコストです。transaction-costs(制度・組織レベル)と近いが、ミクロでは1取引あたりのコストとして使われることもあります。交渉や配送手配の費用、内部化か市場取引かの判断材料、コースの定理の前提(取引費用ゼロ)といった側面からも、この概念が研究されています。
- 独占どくせん
独占は、市場に単一の売り手、またはそれに準ずる力を持つ主体が存在し、価格や供給量に大きな影響力を持つ状態です。独占企業は限界収益と限界費用の均衡で量を決め、価格を限界費用より高く設定しやすくなります。その結果、社会的余剰の損失が生じることがあります。
- 独占禁止法どくせんきんしほう
独占禁止法は、私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法を禁止し、競争を維持する法律です。企業結合審査、カルテル取締り、優越的地位の濫用規制などといった側面が挙げられます。国により執行強度は異なります。
- 独占的競争どくせんてききょうそう
独占的競争は、多数の企業が差別化された財を売り、自由参入がある市場構造です。短期では利潤が出るが、長期では参入により利潤はゼロに近づきます。広告やブランドが特徴です。
- ナッシュ均衡ナッシュきんこう
ナッシュ均衡とは、各参加者が相手の戦略を固定したまま、自分だけ戦略を変えても得が増えない状態のことです。ゲーム理論の中心的な解の考え方です。必ずしも全体として最善の結果とは限らず、複数の均衡が存在することもあります。
- ハーフィンダール指数ハーフィンダールしすう
ハーフィンダール指数は、市場シェアの二乗和で市場集中度を測る指標です。0に近いほど分散、1に近いほど独占的です。企業結合審査で参照されます。
- パレート効率性パレートこうりつせい
パレート効率性とは、誰か一人でも損をさせることなく、他の誰かの状況を改善できる余地がもうない資源配分の状態です。効率性を測る基準の一つです。パレート改善可能なら、まだ誰かが得をして誰も損しない変更が残っていることになります。
- フリーライダーフリーライダー
フリーライダーは、費用を負担せずに他人が提供する便益を享受する行為者です。公共財の供給不足の原因です。税制や会費で強制的に費用分担する仕組みが必要になりえます。
- プリンシパル・エージェントプリンシパルエージェント
プリンシパル・エージェント問題は、依頼者(プリンシパル)と代理人(エージェント)の利益が一致しないときに生じる契約・監視の問題です。株主と経営者、患者と医師などです。モラルハザードと情報の非対称性が中心的な位置づけです。
- 平均費用へいきんひよう
平均費用は、総費用を産出量で割った1単位あたりの費用です。固定費と変動費の両方を含みます。限界費用と平均費用の関係で企業の損益分岐が読めります。
- 変動費へんどうひ
変動費は、産出量に応じて増減する費用です。原材料、出来高給、電力などといった側面が挙げられます。短期の供給停止判断では、価格が平均変動費を下回ると操業を止めります。
- ベルトラン競争ベルトランきょうそう
ベルトラン競争は、寡占企業が数量ではなく価格を同時に設定するゲームモデルです。同質財・一定費用では限界費用価格に競り下げ、ジトナ結果(完全競争価格)になることが示されます。価格設定ゲーム、差別化があると価格競争は緩む、クールノー競争と対比といった側面からも、この概念が研究されています。
- 補完財ほかんざい
補完財は、一緒に使うほど価値が高まる財の組み合わせです。一方の価格が下がると他方の需要も増えます。交差弾力性が負です。
- 無差別曲線むさべつきょくせん
無差別曲線は、消費者が同じ満足度(効用)を得る財の組み合わせを結んだ曲線です。右下がりで凸型です。予算制約と接する点が効用最大化の選択となります。
- 予算制約よさんせいやく
予算制約は、所得と価格が与えられたときに消費者が購入しうる財の組み合わせの上限を示す直線です。傾きは価格比のマイナスです。予算線上と内側が購入可能領域です。
- 劣等財れっとうざい
劣等財は、所得が増えると需要が減る財です。安価な代替や切迫した選択として消費される財です。所得弾力性が負です。