節約のパラドックス
せつやくのパラドックス
節約のパラドックスとは、個人にとって美徳である貯蓄も、皆が一斉に行うと経済全体の需要が減り、かえって社会全体の所得や貯蓄が減ってしまうという逆説です。ケインズが強調した考え方として知られます。
一人の節約は合理的でも、全員の消費削減は企業の売上減と賃金低下を招き、めぐりめぐって貯蓄の原資である所得そのものを縮めます。個々の合理性と全体の帰結が食い違う、合成の誤謬の代表例です。
たとえば、不況で皆が財布のひもを締めると、店の売上が落ちて雇用が減り、景気がいっそう冷え込みます。